シュール文学
20世紀を代表する芸術運動・思想の体現者が綴る、超現実的な夢幻世界へ誘われる本です
自動書記による、人間の脳の無意識と狂気が鮮やかに描かれ、芸術や哲学の領域に感性が刺激されます。
おそらく、普通に小説を読むように読んでも、訳分かりません(笑) ・・・論理よりも、感性で感じる本ですね
体系は、現代においても計り知れない劇薬を伴っています。夢や非現実の誘惑に、人間は本能的に魅せられる
生き物なのだなと思います。
日本のシュール作家として、安部公房の本も読んでいます。
やはりすごい。。。。。人間の存在価値、極限状態の心理、哲学を突き詰めていったところにシュール文学はある
のだと思います。
最近読んだミヒャエル・エンデの「鏡の中の鏡」もすごく良かったです!
エンデといえば、「果てしない物語」のような児童文学で世界的に有名ですが、シュールレアリストの画家の
父親に捧げたこの本も、夢幻的な異世界へ誘う素晴らしい本です
夢と現実の間に描かれる人間の深層世界が、まるで鏡のように相対的に映し出され、いくつもの短編がどこかで
また繋がり戻ってくるという幻惑的な構成になっています。 エンデの児童文学のイメージしかない人には、
是非一度読んでみて欲しい本ですね!