パンゲア


最近、絵を描くときのBGM♪~

マイルス、かっこよすぎ~~~!!

世界でひとりだけ、尊敬するアーティストを選べと言われたら、マイルスを選ぶだろう。

この頃のマイルスはどんどんエレクトリックに走り、その最終形態として彼のキャリアの中でも、
もっともエネルギッシュに音楽が構築され炸裂した時期であった。

1975年の大阪でのライブを収録したもので、一度しかないライブの偶然性、スリルを感じる。

よく、同じ日の昼の講演を収録した「アガルタ」が有名で「パンゲア」はその次に語られることが
多いが、中山康樹著の「マイルスを聴け!」によるとこの「パンゲア」のほうが数倍素晴らしい
のだそうだ。昼の部ではまだバンドのエネルギーが全開ではなく、2時間後のこのライブは最初から
エネルギー全開でつっぱしていく!

特に、ピート・コージーのギターがバシャバシャギャンギャンで、マイルスに劣らぬ存在感があって
彼のベストワークにも数えられる。マイルスが総指揮をとって、バンドのメンバーの演奏が引き出され
どんどん加速していく・・・。これはもはやジャズではない。あらゆるジャンルを超越したマイルス・
ミュージックとでもいうのだろうか?

一枚目の「Zimbabwe」と2枚目の「Gondwana」で空気がちょっと違っていて、そこ
を聴き比べるのも面白い。

この後、マイルスは6年間に及ぶ沈黙に入る。
このライブは、それだけすべてをやりつくした総決算だったのだろう。

当時、エレクトリックを取り入れたマイルスを評論家たちは批判した。
しかし、彼は「音楽をダメにするのはどうしようもない音楽そのもので、楽器は関係ない」と言って
いる。常に既存のジャンルに固執せず、新しいものを生み出していったマイルス・デイヴィスの生き方
を尊敬している。一生超えられない、偉大なアーティストのひとりである。