夏を感じる音楽

日本列島も梅雨が明け、暑い日が続いています今年も夏がやってきたみたいですね
灼熱の太陽がアスファルトを焦がし、真っ青な空にアートのごとく成長した入道雲を見ると上がります
 
そんなわけで、やっぱり今年も夏を感じる音楽が聴きたくなるんですよね
夏の音楽っていくらでもありますが、個人的な趣味で思いついたものを紹介してみます
 
 
 
山下達郎「FOR YOU」
 
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大滝詠一の「LONG VACATION」と並び賞される、80年代の日本のポピュラー・ミュージックの金字塔。
ロンバケ」が60年代ロックへのオマージュであるなら、これはブラック・ミュージックへのオマージュです。
1曲目「SPARKLE」のイントロのギター・カッティングは、日本の音楽シーンの歴史に残るカッティング。
前半から怒涛の音の洪水に巻き込まれる感覚はまさに夏のリゾートミュージックだが、今聴いても古さを感じない。
途中に挿入されるInterludeも実に効果的にアルバムとしての流れを作り出している。そして、最後の「YOUR EYES」で
すべての謎が解ける。すべてはここに行きつくために計算されていたのであり、ここにはアルバムを通して聴いて
みないと味わえない感動というものがある。山下達郎RCA/AIR時代の最高傑作としての誉れも高い。
 
 
 
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2001年にオリジナルが発売され、徐々にエレクトロニカ界での評価が高まり、今では言わずと知れた名盤として
定着した感がある。電子音やノイズを取り入れた実験的な音作りに、生楽器の温かいサウンドも取り入れたことで
とても聴きやすいサウンドになっていると思う。そういう意味で、エレクトロニカファンだけでなく、普通のロックファン
などにも是非聴いてほしい音楽である。2曲目の表題曲を聴いていると、海の底に沈んで揺らめく水面を見ている
気分になる。夏の終わりの夕日を見ているような、抒情的な雰囲気はアルバムを通して一貫しており、再生ボタンを
押した瞬間、永遠の夏への扉は開かれる。
 
 
Pat MethenyPat Metheny Group」
 
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パット・メセニー・グループのデビュー・アルバム。邦題で「想い出のサンロレンツォ」と訳されている。
メセニーの持ち味である瑞々しいフュージョンサウンドは一枚目から健在であり、爽やかな夏をイメージさせる。
この前にソロデビュー作をジャコ・パストリアスらと録音しているが、このアルバムにはジャコは参加していない。
でもここには「ジャコ」という曲も収録されていて、この頃のメセニーは彼のことを考えていたのではないかと思う。
彼が生きていて、PMGに参加していたらすごい演奏を残していただろうなと創造が膨らむ・・・。12弦ギターを使った
1曲目から、後年のライブでも取り上げる疾走感&爽やかな2曲目と、メセニーはデビュー当時から瑞々しい感性
と創作意欲に溢れていたことが分かる。全体として似た曲調が多いし、キャリアを積んだ現在と比べると未熟な部分もあるだろうが、ここには若さと瑞々しさが刻まれていると思う。