2010.8.31

天気はやはり曇り空で、正確な時刻は分からない。
田舎の墓地近くの道を歩いていると、道の向こうに人だかりが見えた。
そこまで行ってみると何かのお祭りがあっているようで、地域の高齢者や子供、少人数だが若者もいた。
しかし屋台やステージもないし、何の祭りなのか分からなかった。ただ人がたくさん集まっている。
コンクリートでできた階段を下りて、下のもっと広い場所にもっと多くの人がいた。
そこへ行ってみようと思ったが、その階段はほぼ垂直になっていてしかも見下ろすと10メートルは高さがあった。
おまけに強風が吹いてきて、危うく下へ落っこちそうになった。
 
危ないので下へ行くのはやめ戻ると、並んでいたおばさんが階段を下り始めた。
するとまた強風が吹いてきて、おばさんは足を滑らした。しかし持っていた日傘がパラシュートになり、ふわふわと
下へ着地することができた。
なんだか何の祭りだか分からないし、ここへいても意味がないと思ったら意識が遠のいた。
 
気がつくと合宿のホテルにいて、部屋に入ると中は真っ暗だった。
目を凝らすと、布団で友達が寝ているのが見えた。廊下へ出て隣の部屋に入ると同じように中は真っ暗で、また
友達が寝ていた。今度は二人いて、一人が目覚めたようで布団から出てくると、今から遊びに行こうぜと言った。
しかし真夜中なので断ると友達は廊下へ出て階段を下りるとどこかへ行ってしまった。
自分はどうしていいか分からなかったので部屋にあった冷蔵庫を開けると、中から温かい光が漏れてきた。
暗闇の中で、その光が美しいと思ったのでそれを眺めていた。すると今この部屋で寝ている友達が誰なのか気に
なった。もしかすると布団の中で生きていないのではないかという思いがよぎった。
 
しばらくして友達が帰ってきて、お前に見せたいものがあるという。
どうやら隣の病院のような建物に小さなアトリエのような部屋があり、絵が飾ってあるらしい。見に行きたいと思
ったので友達について行った。渡り廊下を通って、隣の病院のような建物はどこか殺風景な雰囲気だった。
しかし人は誰もいなかった。時おり部屋の前を通るとドアが開いていて、人が寝ているのかもしれないと思った。
階段を上がり、かなり上の階までやってきた。廊下を歩いた先にドアが開いている部屋があり、ここがそうだと
友達が言った。中へ入ると小さな病室のような空間だったが、部屋の真ん中にイーゼルが立ててあり、油絵が
飾ってあった。
 
その絵は黒っぽいごつごつした質感の山の絵で、背景は青空だった。シンプルだが自然の力強さが伝わってくる
いい作品だった。そのほかにも、部屋の隅には大きな壺が置いてあり、壁にはいつくかの山の風景画が飾ってあ
った。しかしじっくり見ないうちに後ろで声がした。振り返ると母親がいて、なぜここにいるのかと尋ねられた。
誘われたからといったらここは入ってはいけないと怒られた。友達はどこかへ逃げた。母親に部屋から追い出さ
れると連れられて廊下を戻った。
階段ではなく、エレベーターに乗ると中は二人乗るのが精一杯の狭い空間だった。色んなボタンがついていたが
どれを押せばいいのか分からない。すると自動で動き出し、上へ行くと建物を出て空中を水平に動き出した。
窓から外を観ると、眼下には都会の風景が広がっていた。