罪と罰


★あらすじ★
物語は6部とエピローグからなり、主に帝政ロシアの首都・サンクトペテルブルクを舞台とする。

「伝説の英雄のような人類の指導者となるべき選ばれし者は、より大局的な正義を為すためならば、既存の法や規範をも超越する資格を持つ」という独自の理論を持つ青年・ラスコーリニコフは、経済的困窮から志半ばにして法学の道を断念し、荒んだ日々を送っていた。彼は、偶然、阿漕な高利貸しの老婆・アリョーナの話を耳にして以来、もし、自らに、その資格があるのならば、「選ばれし者」として正義の鉄槌を下すべきではないかとの思索を巡らし始め、ある日、遂に、アリョーナの殺害に及ぶ。しかし、予定外に遭遇したアリョーナの妹・リザヴェータをも巻き添えにしてしまい、その後の彼を待っていたのは、想像を絶する苦悩と葛藤の日々、そして、老姉妹殺害犯を追う敏腕予審判事・ポルフィーリィとの間で繰り広げられる壮絶な心理戦・頭脳戦であった。


♪感想♪
とってもおもしろかった!ストーリーも分かりやすいし、罪を犯した主人公の気持ちがよくわかる。
この世には凡人と、非凡人がいて、前者は後者に服従することで成り立っている。
「少数の非凡人は、罪を犯しても善行によりそれは報われる」という考えのもと、殺人を犯すが、
そのあとの想像を超えた苦悩や、葛藤をリアルに描くことで、罪を犯すとはどういうことなのかを克明
に伝えている。
著者は最後までその答えを提示しないが、読む人に深い何かを感じさせる。
そこがいいな~と思った^^

今、訳がわからん殺人とか、犯罪がよく起こる世の中だけど、そんな時代を生きるみんなにこそ読んで
ほしい傑作文学だ!!!