2061年宇宙の旅

「2061年宇宙の旅」    アーサー・C・クラーク=著
・あらすじ
2061年、100歳を超えながらも宇宙医学と冷凍睡眠の若化効果で矍鑠としていたヘイウッド・フロイド
博士は、最新のミューオン駆動を備えた旅客宇宙船ユニバース号によるハレー彗星観光ツアーに招待
される。

一方、博士の孫クリスの搭乗する姉妹船ギャラクシー号は木星軌道にいたが、テロリストによりハイ
ジャックされ、着陸を禁じられているエウロパへと降下してしまう。そこで彼らは驚愕の光景を目に
する。

フロイド博士は孫を救うため、ハレー彗星から一路、エウロパへと向かう。
この本は「2001年宇宙の旅」「2010年宇宙の旅」の続編である。

有名な「2001年」、その謎解きも含んだ趣旨の「2010年」に比べるとどこかパワーダウンした
印象があるが、宇宙の旅シリーズのファンには十分楽しめるはずだ。

執筆当時、86年のハレー彗星の地球への接近からこの小説を書くに至ったらしい。
そう、次のハレー彗星の接近がほかならぬ2061年なのだ。

相変わらずこの小説はクラークの宇宙への興味にあふれている。
そしてこの本もついに最終章である「3001年」へと続いている。