リゲティ


Andaloro - Gy醇rrgy Ligeti: 遵ッtude Nr. 1 "D醇Psordre"
アイズ・ワイド・シャット」で流れた「ムジカ・リチェルカータ」が忘れられず、ジョルジュ・リゲティを買いました。
 
「ムジカ・リチェルカータ」は初期の作品で、全11曲からなり、最初の2音から曲を追うごとに用いられる音数が増
えていき、最後に12音すべてが登場するというフーガになっています。
 
80~90年代の代表作「ピアノのための練習曲集」も入っていて、これはエマールというピアニストの超絶技巧が
冴えわたっています。
 
そもそもリゲティが、ピアノを習い始めたのは15歳であり、ピアニストとして生計を立てるには遅すぎる年齢でした。
しかし彼は作曲の技法について多くを知っているし、自分でピアノを弾くことも大好きだったそうです。そのため、ピアノ
のための練習曲を作曲するにいたったらしいです。
 
この曲集は、ピアニスティックな技法において、スカルラッティショパンシューマンドビュッシーという4人の偉大な
作曲家から恩恵を得ているそうです。ジャズピアノの技法では、セロニアス・モンクビル・エヴァンスからの影響が強
いらしいです。
練習曲としての筋肉の運動上の豊かな喜びは、アフリカ音楽に起源を持ち、たくさんの民族音楽学者の録音資料や
理論的著作に深くのめり込んで研究し、作曲したそうです。
 
幾何学からも影響を受けていて、位相幾何学フラクタル幾何学のパターン変形や自己相似図形が深く関わってい
るそうな。
 
それらの影響を受けながらも、直接的な影響は、コンロン・ナンキャロウの自動ピアノ用の作品から与えられたものが
大きいらしいですね。
 
とはいえ、この音楽を何らかの枠に当てはめることは難しく、リゲティがピアノの練習用に作曲した名人芸的な小品と
いえば、作曲上の修行という意味も含めた音楽として、この作品を端的に言い表しているといえます。
 
個人的にはジョン・ケージの音楽に出会ったときよりも衝撃的ですね