マルホランド・ドライブ
夜のマルホランドドライブで自動車事故が起こる。事故現場から一人生き延びた黒髪の女性は、助けを求めにハリウッドまでたどり着く。女性が偶然潜り込んだ家は、有名な女優ルースの家だった。ルースの姪である女優志望のベティに見つかった黒髪の女性は、部屋に貼られていた女優リタ・ヘイワースのポスターを見て、反射的に「リタ」と名乗った。彼女はベティに自分が事故で記憶喪失になっていると打ち明ける。リタのバッグには大金と青い鍵。ベティはリタの失った記憶を取り戻すことに協力する。
「マルホランド・ドライブ」を観ました。とにかく難解な内容らしいので、あまり深く考えずに観ました。
この映画の解釈については、ネット上で様々な考証がなされているので調べて考えてみてください
一般的な解釈としては、前半は主人公が見ていた“夢”で、後半からが“現実”になっているらしいです。
途中に物語とは関係ない第3者が登場するシーンがあったり、脈絡のない荒唐無稽な夢を見ているような感覚
に陥ります。でも、すべてのシーンがストーリーとして繋がっているというか、予測不能な展開が狂気的であり、
白昼夢のようでなぜか心地いいんですよね。
前半と後半で主人公の名前が変わっているし、人物の相関図が違っていたり、ヒントになるディティールや小道具
なんかが見落としがちなので、何度も観て確認することですごさが分かると思います。
実はそんなに難しいストーリーではないのですが、シュルレアリスムの手法を随所に取り入れることで、なんとも
理解しがたい支離滅裂な構成になっているように最初は感じるかも知れません。
それでありながら何の脈絡もない前衛映画とは違い、最後まで映像から目が離せない魅力的なシーンが満載で
理屈抜きに感覚で楽しめるし、何度も観ることで随所に散りばめられた謎が解けるでしょう。
そこがさすが、不思議に観る者を惹きつけるリンチワールドになっています