トランスファンク

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最近、この音楽が夢心地にいい感じで浸透してくる聴き方を発見した
 
1972年、時代はプログレや延々と続くインプロビゼーションを多くのロックミュージ
シャンが展開したりして、音楽的にも宇宙的な広がりを見せていた。
 
そんな中でマイルスが新たに開拓したのが、ファンクとダンスミュージックをストリート
な視点で取り入れ、スタジオ編集によって構築したこのサウンドアート作品である。
 
基本的に同じモチーフの繰り返しの中に曲が展開されるが、様々なリズムが融合し
自在に繰り広げられるインプロビゼーションを聴いているといつの間に、無限な空間
のなかに意識を連れて行かれる。それぞれの楽器のリズムが真綿となって、時間の
縦の軸を一方向に進みながら、横の空間的な広がりは無限の宇宙のように、まるで
音の水粒が集まって、壮大な川の流れを形成していくようだ。
 
この音楽を聴くときは、典型的なジャズやポップスを聴くような姿勢で聴いてはダメ
だ。大衆に支持されるヒット曲とはおそらく違う次元にある音楽なのだと思う。
 
例えば、ドラッグをやりながら聴くのに最適な音楽なのだと思う。時代的背景を考え
ても、当時の若者が路上でハイになって聴いている姿が思い浮かぶ・・・。
 
だがドラッグなんか手に入らないし、やってはいけないから酒を飲んで、頭がボー
と夢うつつな状態で聴くと相当いい感じでこの音楽に溶け込んでいけることに気
た。食べ過ぎ、飲みすぎにはオン・ザ・コーナー(笑)
 
ジャンル的に分けるならジャズではないし、厳密にはダンスミュージックとも違う。
この音楽から得られる夢うつつな恍惚は「トランス・ファンク」とでも呼びたい。