狂気の漫画


NG 4話~6話
ねこぢるの漫画は大好きで、その無垢な精神と、残酷なヴァイオレンスに満ちた世界にはいつも眩暈が
するような不思議な感覚に陥って、子どもの残酷さとか動物的本能についてとか色々考えさせられます。
 
主人公の可愛い猫が、残酷な暴力で生き物を殺したり、大人が常識と思っていることが無垢な感性で取りあげ
られていて、そこにテーマとかがあるように思います
 
でも、描いたねこぢる本人は、そんな理屈とかよりも本当に子どもの心をもっていた人だったんだろうなと思う。
 
現代人間社会に叩き込まれた「倫理」とか「道徳」などは一切無視な暴力には、動物が生まれながらに持って
いるグロテスクなものに対する興味とか本能を感じる。ねこぢるはどこか時空を超えた価値観とか感性を表現
していたのだなと思います。
 
よく芸術について無関心な人が、こういう漫画があるから殺人事件が起きるだとか、犯罪の原因を芸術作品に
求めている意見を聞くことがあります。
 
確かに無分別な子どもには、グロテスクな漫画を読んで影響を受けることがあるかも知れないけど、それはごく
一部であり、漫画や映画が悪影響をもたらすことは稀であると思う。そういう犯人探しはできないし、原因がある
とすれば他にあるのだろう。
 
それより、芸術の表現について規制的な風潮こそ社会を暗くし、危険な人間を生み出しているように思います。
 
そんな現代社会ではあるが、ねこぢるの漫画は生命の種を遡ってまで通用するような狂気のカルト漫画である。
この動物的本能を呼び覚ますような世界観に、いつも様々なインスピレーションを授かっている。こういう漫画は
他にはないのだ