2001年宇宙の旅

昨日の夜、「2001年宇宙の旅」を読み終わった。

先に映画を見たんだけど、
ヒトザルがでてきて道具を使うことを覚えて、現代の宇宙になってモノリスが発見されて、
宇宙の旅が始まって、コンピュータがいかれて・・・というところまでは分かったが、
そのあとは映像の意味が分からなくなって意味不明になった。

どうやら監督のキューブリックが、美しい映像や宇宙のリアルな風景描写にこだわった結果、
解説や余計なテロップは一切つけないことにしたのだろう。
そこはアーサー・C・クラークとの対立があったのかもしれない・・・。

原作は、映画とは違うところもあったがコンピュータが壊れるところまでいって、
そのあとの意味が分かった。孤独になったボーマンがみたものは人間の想像をはるかにこえていたのだ。
宇宙というのは人間の脳で理解できる範囲をはるかに越えた巨大な空間で、宇宙人も地球人と同じ空間
に存在しないくらい次元をこえたところにいるのかもしれない。そして、科学を発明した人類が道具に
裏切られるほどちっぽけな存在だと気付く。死ぬ前に自分の一生をふりかえり、赤ちゃんのころにまで
さかのぼり地球をみているあのシーンは感動だった。ここまで宇宙という空間の壮大さをリアルに描き、
人間の進化の歴史の真理にせまった小説はそうはないのではないだろうか?

この本は、宇宙の中の地球に生きる人類の一生のテーマだと思えるし、映画のDVDもまた見たくなった。*^^*


P.S.クラークさんは3月に亡くなられたそうです。こんないい本に出会わせてくれてありがとうございました。ご冥福をいのります。。