幼年期の終わり

幼年期の終わり  著=アーサー・C・クラーク
・あらすじ
地球上空に突如として現れた巨大な宇宙船。オーヴァーロード(最高君主)と呼ばれる異星人は
姿を見せることなく人類を統治し、平和で理想的な社会をもたらした。彼等の真の目的とは何か?
異星人との遭遇によって新たな道を歩み始める人類の姿を哲学的に描いた傑作SF。
この本は「2001年宇宙の旅」でおなじみのクラークの代表作のひとつ。

21世紀初頭、人類は文明の危機を迎えていた。
しかし、そこに現れたオーヴァーロードにより、貧困も戦争もない理想的な世界が実現する。

オーヴァーロードは生物的にも科学的にも人類の理解を超えていて、人類の保護者となる。
あるとき科学者ジャンはオーヴァーロードの宇宙船に乗りこみ、オーヴァーロードの星へ旅立つ。
そこは地球人には理解に難しい文明を築いた星だった。

地球では人類に突然変異が起き、メタモルフォーゼとなった新人類は知性と超能力を持ち、全く別の
生物の集合体として人類の理解を超えて進化する。

相対性理論により、6か月しか歳をとらなかったジャンは80年後の地球を見て衝撃を受ける。
物質的なことを超えたメタモルフォーゼはやがて地球を破滅させることになる。


感想は、オーヴァーロードの目的はなんだったのかと思った。
個人的には、地球に住む人類の進化を見届けてなにかデータにしようとしたんじゃないかと思った。
人類を保護しなかったら、地球は破滅しなかったろうし・・。

メタモルフォーゼになった人類は、オーヴァーロードの理解も超えていたということかな?
最後は手に負えなくなった人類を見放したという印象だった。
そのオーヴァーロードは宇宙を支配する存在になるのだろうか。


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